お見合い結婚するか上京して夢を追うか。二択で悩んでいました。

わたしは実家暮らしなのですが、とうとう親がお見合いを勧めてきました。彼氏がいなかったこともあり、断るわけにはいかない話の流れになっていたのですが、実は最近、わたしには夢がありました。その夢のためには、実家を離れて東京に出る必要がありました。一言でいうと「お見合い結婚するか」「夢を追って東京に出るか」の二択を迫られていたのです。もちろん、夢を追って東京に出たからといって上手くいくとは限りません。もしかしたら地元でお見合い結婚したほうがいいかもしれない。自分では答えを出せず、人生を成功に導いてくれるという経天先生に鑑定をお願いしました。
経天先生の霊視でまず驚いたのは、開始直後から私の状況を言い当てたことです。「都会と田舎が見えます」といきなり言われたのです。続いて「今のあなたは田舎にいます。そのままそこに根を下ろすか、都会に出て自分を試すか、どちらを取れば幸せになれるのかが知りたいのですね」と言われました。その通りでした。「結論から申し上げますと、地元に根を下ろしたほうが良いでしょう。あなたが描いている夢は幻想です。現実はそんなに甘くはありません。あなたが考えている職業は非常に狭き門。才能と努力と若さと運、すべてが必要です。また一時的に成功したからといってそこから先ずっとそれで食べていける保証はありません。あなたには才能が眠っているかもしれませんが、夢を追いかけて都会に出るのは辞めたほうが良いでしょう。それに、本当に才能があるなら田舎にいても開花させることは可能なはずです」そうはっきり言われました。厳しい意見だと思う人も多いかもしれませんが、わたしはごもっともだと思いました。
わたしがなりたかったのはクリエイティブ職のライター。ネットで見て憧れていたオシャレなライターさんが何人かいて、私もそうなりたかったのです。でも、彼らも一見オシャレに見えるけど、実際どれだけ稼いでいるかとか、将来性とか、全然わかりません。それを考えたら、すでに20代半ばの私が今から「東京に出てライターになる!」なんて無謀な話でした。それに経天先生がおっしゃった通り、今はネットで何でも発信できる時代ですから、田舎にいても物を書くことくらいできます。それが話題になって一気に有名になることだってあるかもしれません。わたしの頭の中から「東京に出る」という選択肢が消えていきました。
幸い、お見合い相手の男性はとても優しくて清潔感のある方で、気も合い、「この人だったら大丈夫」と思える人でした。普通にお見合い以外の席で出会っていても、お付き合いになっていたと思います。私たちはしばらくの交際を経て、先日結婚することになりました。入籍や挙式はまだですが、とても幸せです。物を書くことも細々と続けています。もしわたしに才能があるなら、ここにいてもいつか花開くはず、そう信じています。
(田原有彩さん 26歳 秋田県大館市)