文殊菩薩
もんじゅぼさつ
文殊菩薩とは
「三人寄れば文殊の知恵」のことわざでも知られる仏様で、まさに知恵(智慧)を司るとされています。受験シーズンに限らず、テスト前や資格試験前などは、天神様こと菅原道真公を祀る各地の天満宮と同じように、文殊菩薩を祀るお寺にお参りして知恵を授かる人の姿が多く見られます。お寺の御本尊として単体で祀られていることもありますが、多くの場合だと普賢菩薩と共に、御本尊の釈迦如来の脇仏として祀られており、釈迦三尊仏として含まれるケースが多いです。文殊菩薩の像容は多くが共通しており、獅子の背中に乗る蓮華座に結跏趺坐しており、右手には知恵を象徴する宝剣を持ち、左手には経典を乗せた青い蓮華を持っています。また、童子を従えているケースもあり、さらには文殊菩薩が優填王、仏陀波利三蔵、善財童子、大聖老人の4尊と共に描かれた文殊五尊図も広く知られています。
マン
主な御利益
大いなる知恵を授かる。難関を突破する、勝負に勝てる加護。
真言
おん・あらはしゃ・のぅ
有名な文殊菩薩
安倍文殊院
日本三文殊に数えられる奈良県桜井市のお寺です。快慶作の木造騎獅文殊菩薩の像は、国宝として本堂に祀られています。全国の神社仏閣で初めて、電子マネーを導入したことで知られています。
智恩寺
京都府宮津市にあるお寺で、「切戸の文殊」と呼ばれています。日本三文殊に数えられる御本尊の文殊菩薩は秘仏ですが、年5日御開帳されています。
大聖寺
亀岡文殊の通称で知られる、山形県東置賜郡高畠町のお寺です。日本三文殊のひとつに数えられています。伊達政宗の崇敬を受けたほどのお寺でもあります。
金戒光明寺
くろ谷と通称される浄土宗のお寺です。七大本山のひとつの格式を持っており、文殊菩薩は中山文殊と呼ばれています。日本三文殊随一の扁額もあります。
文殊院
愛媛県松山市にある四国別格二十霊場の札所のお寺です。四国霊場巡拝(お遍路)の元祖と言われる人物、衛門三郎の邸宅があったと伝えられている場所にあります。