大黒天
だいこくてん
大黒天とは
ヒンドゥー教のシヴァ神の化身であるマハーカーラが大黒天のモデルとされています。マハーは偉大なる、カーラは黒を意味していることから、そのまま大黒天となりました。現在は七福神の一神としても知られており、お正月の七福神めぐりなどでお目に掛かる人も多いことでしょう。日本における大黒天は、大きく分けて2つのタイプがあります。ひとつは仏教における大黒天です。こちらは一般的に、一面二臂、青黒か黒色で忿怒の表情を浮かべた像容で知られています。本来そして日本伝来時の大黒天は、この護法善神タイプとされています。ただ、こういったタイプは鎌倉期までで、以降は神道における大国主命と習合したもうひとつのタイプが主流となっています。それは豊穣、財宝のご利益を与える神様としての大黒天です。その像容は米俵に乗り、打ち出の小槌と福袋を持っているというのが一般的で、とてもにこやかな表情をしています。また、民間信仰においては、後姿が男性器を表していると考えられ、子宝や子孫繁栄のご利益も謳われています。
マ
主な御利益
家内安全と商売繁盛。子宝に恵まれ、子孫繁栄。金運や財運のアップ。
真言
おん・まか・きゃらや・そわか
有名な大黒天
大黒寺
大阪府羽曳野市のお寺です。大黒天のお告げによって創建された歴史を持ち、いわゆる「大黒天発祥の寺」として知られて信仰を集めています。
妙円寺
松ヶ崎大黒天の通称で知られている、京都市左京区にある日蓮宗のお寺になります。都七福神めぐりにも入っており、年始は大きく賑わいを見せています。
神田神社
神田明神として知られている神社です。江戸三大祭りのひとつである神田祭も広く知られており、大勢の人出で賑わいます。境内には、大きな大黒天石像があります。
夫婦大国社
神使である鹿が境内に放たれていることでお馴染み、春日大社の摂社になります。夫婦大黒天として祀られているのは、日本ではここだけになります。
福海寺
足利尊氏が兵庫県に開いたお寺になります。柳原大黒天として信仰されており、毎年1月9~11日の柳原十日えびす大祭の大黒祭は、大勢の参拝客が訪れることで知られています。