先祖よりの霊障を別の先祖霊に救われる
守護霊問答(2)
これは、30代後半の女性の事例でございますが、その方は、今までに何度も結婚寸前で破談になってしまわれ、このままでは一生結婚できないのではと悩まれてのご相談でした。さっそく霊視させていただきましたところ、次のようなことが分かりました。
まず彼女の結婚を霊障によって阻んでいたのは、母方の曾祖母の姪に当たる女性の霊でした。この方は、二十歳そこそこで亡くなられていたのですが、生前には従妹にあたるご相談者の曾祖母様と非常に仲が良く、曾祖母様のことをとても頼りにしていらっしゃいました。そのようなご関係から、その直系の子孫であるご相談者を頼られてきていたようです。
霊体自身からさらに詳しく事情を聞き出すと、嫁いだ先のお姑さんの苛めに耐えかねて夜中に家を飛び出し、実家へ逃げ帰る道の途中、川に落ち亡くなられていることが判明しました。この方には自分が死んだという自覚がなく、いまだに「嫁がなければ良かった、早く実家へ戻りたい……」という強い想念だけが残っていらっしゃいました。
私はこの方に亡くなられていることをお伝えして、納得していただいた上で浄霊させていただこうと思ったのですが、困ったことにご自分の思いを訴えられるばかりで、こちらの話に耳を貸して下さいません。
そこで、この方の叔母様、つまりご相談者の曾祖母様を呼び出して、直接説得していただくことにいたしました。生前に一番頼りにされていた方の説得を受けられて、この姪御さんの霊もやっと納得され、ご相談者から離れて浄霊を受け入れてくださいました。
この一例のように、家系の因縁が原因で生じる霊障の場合は、その同じ家系にいるご先祖様の霊に頼ることがしばしばございます。障りをなす方もなされる方もご先祖様にとっては可愛い身内なので、一生懸命に働いてくださいます。
できるなら困ったときに頼るだけでなく、普段からご先祖様に感謝の念を持って過ごしていただきたいと思います。貴女の四、五代前ぐらいまでの時代の近いご先祖様は通常はまだ守護霊にはなりませんが、いつも子孫のことを気に掛けていらっしゃいます。そうした方々に対して謙虚に感謝の気持ちを持って過ごすことにより、ご先祖様も貴女を災難などから強く護ってくださいます。皆様には、ご先祖様とは本来そのような存在であるということを忘れないようにしていただきたいと思います。