助けを求めてきた友の新居は霊の巣窟でした
霊能者が語る心霊体験(5)
華成先生
ある晩、目を覚ますと、ちょうど足元のあたりにぼんやりと女性の姿が見えたのです。交信を試みると、すぐに消えてしまいました。次の晩、同じ時間にまた目を覚ましたのですが、やはりそこに女性の姿があります。とても力が弱いのでしょう。はっきりと顔を見ることはできませんでした。それでも何度か現れるうちに、それが古い友人であることがわかりました。
彼女は現在、かなり離れたところに住んでおり、なかなか会うことができずにいたのです。この頃、私も忙しくしていたので、連絡も怠っていました。その彼女の魂が私の元に現れたということは、きっと何かあったのでしょう。すぐに電話をしてみました。
ところが連絡しても繋がらないのです。すぐにでも彼女の元にかけつけたかったのですが、どうしても足を運ぶことができなかったので、遠隔霊視をしてみることにしました。
すると彼女が体調を崩し、ずっと寝込んでいる姿がはっきりと見えたのです。また、その体調の悪さに霊的なものを感じました。どうやらよからぬ霊に、憑依をされているようでした。彼女は気力を振り絞って、私に助けを求めていたのでした。それが、毎晩私のところに姿を見せるという形で現れていたのでしょう。
詳しく霊視をしていくと、家に原因があるということがわかりました。彼女は最近、引っ越したばかりのようなのですが、そこに浮遊霊が棲みついていたのです。かなり強い霊なので、そのまま影響を受けてしまったのでしょう。かなり強い霊障が出ていました。
私は、彼女がこれ以上霊障の影響を受けないよう、思念を送りブロックすることにしたのです。放っておけない状態にあるとわかり、何とか都合をつけて彼女の元に行ってみました。私が訪ねると、彼女は思い体を引きずって玄関口に出てきました。そして私の顔を見るなり泣き出したのです。
部屋に入ると、大変重苦しい空気が流れていました。私ですら吐き気がするほどです。すぐに除霊をすることにしました。除霊がはじまるとすぐに、友人はわめき出したのです。ひたすら経文を唱えていると、今度は霊が私に攻撃を仕掛けてきました。私の首を締め付けてきたのです。霊能力で霊の攻撃を振り切り、1時間かけてようやく除霊することができました。我に返った友人は、みるみるうちに顔色が良くなっていったのです。けれども、私を見るなり絶叫しました。鏡を見てみると、首のところにくっきりと人の手形が残っていたのです。
それほど強い霊だったのでしょう。除霊してから、彼女は元通りになったので安心しました。それにしても、あの時に彼女が力を振り絞って私の元に現れてくれたから良かったものの、知らずにいたらどうなっていたか…。彼女の元気な声を聞くたびに、ホッとしています。