心から信じているはずの相手なのに、なぜか疑念と嫉妬が湧き上がります。この激しい嫉妬心のせいで、今まで哀しい別れを繰り返してきました。
しあわせ創造ビフォーアフター(4)
[依頼者FILE-No.04]千葉県柏市・牧田美穂乃さん(仮名)・29歳・会社員
自分の欲望や感情を制御できないという悩みが増えてきました。その典型的な例は依存症です。パチンコを止めたいのに、どうしても止められない。一度、食べ出すと止まらなくなる。あるいは買い物をしすぎてクレジット地獄に陥りかけているなど……。最近ではこうした依存症に対する画期的な治療法(主に脳科学面からのアプローチ)も進んでいるそうですが、まだ現代医学では踏み込みにくい微妙な領域が残っていることも事実なのです。それは明確な対象を持たない感情の依存症です。
BEFORE
仕事のこと、将来のことで不安を抱えています。自分の人生ですが、迷いに迷っていて…どうすれば良いでしょうか?
自己紹介
服飾関係の専門学校を卒業後、都内のアパレルメーカーに入社しました。そこには3年間ほど在籍したのですが、念願だったデザイン部門で働くことができず、同業種の別企業に転職しました。将来は自分のブティックを持つのが夢。その修行を兼ねて30代の前半までにロンドンかミラノへファッション留学に行くことを当面の目標に置いているのですが、一緒に暮らしている母が、ここ数年、体調を崩しているのがとても気懸かりです。病弱な母を一人だけにして、本当に留学なんかできるのかな……。それから結婚のことも……。
現在の状況
私が5歳の時に父母が離婚し、それから現在まで母との2人暮らしです。その母には毎日のように「そろそろ結婚して孫の顔を見せて欲しい」と言われ続け、それが強いプレッシャーになっているという自覚があります。今までの恋愛経験は4人で、いずれも私が相手に振られる形で破局。最初の頃はとても関係が上手く行っていて、いつも「この人こそが私の生涯の伴侶!」と思い込むのですが、こちらのそうした思い込みが強くなるほど、逆に相手の気持ちが離れてしまうという苦い経験を重ねてきました。
以前は(男は追いかけると逃げる生き物だから)と悠長に構えていたのですが、最近になってその本当の原因がようやく自覚できるようになり、人知れず悩んでいます。男たちに言わせると、私はとても重い女だそうです。つまり情が深い性格だということなのですが、その情の深さが嫉妬心に変わってしまった時に耐えられなくなるようです。2年前に別れた最後の恋人には、「おまえと一緒にいると、24時間管理されているみたいで息が詰まる」と面と向かって罵倒されました。事実、その人には「3時間ごとにメールかLINEで応答して」と強いて、連絡が途絶えると逆上していました。冷静になって考えると狂気としか思えないんですが、その時には馬鹿なことしてると分かっても、どうしても自分を止められないんです。
幸せを自ら壊してしまうこの破滅的な嫉妬心の暴走にどう対処すれば良いのでしょうか。霊能者の先生に伺うのは筋違いかもと考えましたが、思い切ってご相談させてもらいました。どうか役に立つアドバイスをお願いします。
AFTER
しあわせの匠…里々葉霊能者
特定の感情だけが突出して顕在化し続けてしまうという場合、霊障的な原因も念頭に置いた方が良いかもしれません
お母様の病気に関する心配を除けば、才気煥発で仕事面でもそれなりに充実した毎日を送り、将来の夢もきちんと描いていらっしゃる方というのが今回の相談者でした。そんな恵まれた女性をわざわざこのコーナーで取り上げる必要があるのかとしばし考えたのですが、メールの文面を霊視させていただいたとたん、その考えが急変しました。冒頭から脅かすような言葉で恐縮なのですが、私が見る限り、美穂乃さんは明らかに霊障の被害者であることが分かりました。しかも先祖や家系、前世の因縁といった漠然とした事象だけではなく、複数の人霊による憑依現象が見出されたのです。以下、順を追ってご説明いたします。
まず私が非常に強く感じ取ったのは、母方の筋から流れてくる特殊な因縁の影響でした。霊視と併せてご本人、そしてお母様からも詳しい確認を取ったところ、その元々のご実家の本家は某地方にあるかなりの旧家でした。その家では稲荷社の眷属とは異なるもそれと似た狐の霊神を勧請し、今も密かにお祀りを続けていることが判明したのです。本来、この霊神は同地方独特の伝統的術者が祈祷や呪詛を行う際に召喚・使役される式神的な存在で、中次元の霊界以上の根を有していない人工霊(術者が意念によって作り上げる霊界存在)に過ぎません。その意味では霊神と呼ぶのは誤用表現とも言えるのですが、他に相応しい敬称が見当たりませんので、ここではそう呼ばせていただきます。また実際、この存在は長年に渡って人々が捧げてきた信仰心の蓄積でかなりの霊力を保有しており、単に現世利益的パワーだけを取り上げれば稲荷神のそれにも匹敵するほどです。従って高級霊界や神界までの深い根はないものの、実質的に霊神に近い働きがある強力な存在です。
寄り道が長くなりましたが、要するにこの霊神様が、ご両親の離婚を機に母方の姓を名乗るようになった美穂乃さんの行く末にも深く関与していたというわけです。これが発する霊力は主に物質面での充足を暗示する一方で精神面での欠乏感が増幅されるという副作用も有しているのですが、ご本人の霊体状態を窺う限りでは、むしろ後者の影響が強く出ていたようにも思われました。時に湧き起こるとされる強烈な嫉妬心の遠因も、まずはこうした欠乏感・飢餓感に由来するものです。さらに美穂乃さんの霊体には複数の行者霊が憑依しており、ただでさえ感情の制御が難しい霊魂の型をいっそう極端な形に先鋭化させていました。一般に修行者の霊というのは現世利益的な価値観を蔑視する傾向が強く、その一方で霊神は現世利益に働こうとするため、こうした互いに正反対となるベクトルの力がシーソーゲームのような作用を及ぼし、その結果、お悩みの嫉妬心が自己制御できないほどに増幅されてしまう事態を引き起こしていたわけです。
さて次に問題解消の流れですが、まずは憑依している行者霊たちの正体を突きとめるところから始めました。するとそれらのいずれも、美穂乃さんのお父様の血縁に連なる遠い先祖霊であることが明らかになりました。冒頭に霊障という言葉を使いましたが、この行者霊たちは決して悪霊や低級霊の類ではありません。本来は美穂乃さんの背後霊の一団に加わる予定の面々だったのですが、それが幼少期に父方の姓を離れてしまったため、行き場を失って霊体へ直接憑依してしまったのです。こうして霊体のコンディションがほぼ見えましたので、さっそく祈念の力で行者霊たちを遊離し、本来の場所へ帰っていただきました。続いて母方の霊神様からの影響力も若干弱めました。その上で守護霊様の様子も拝察したのですが、残念ながらあまり活発に活動していなかったため、こちらも人為的なパワーで刺激してしっかりと目覚めていただきました。
今回、自分の能力が許す範囲ではありますが、術者として一通りのことは遂行させていただいたつもりです。あとは美穂乃さんご自身の経過報告をお待ちする他に効果を知る術がないわけですが、長くて半年以内での新たな恋愛の機運が見られたので、できればそのポイントで女性としての幸せを掴み取れるように努力なさるべきです。
その後の美穂乃さん(本人談)
先生、この度は詳しい霊視と手厚いご祈祷をしていただき、本当にありがとうございました。おかげさまで鑑定報告を受け取ってから約3ヶ月後、あるパーティの席上でとても素敵な年上男性と知り合うことができました。彼はファッション産業とは全く関係のない人なのですが、基本的な価値観が私ととても似ていて、一緒にいると幸せな気持ちになれます。職業は大学の先生で専門分野は西洋美術研究。その豊かな知識や見識を聞いているだけで、自分の世界が拡大したような幸福感に包まれるんです。こうした知的な部分で真に尊敬できる異性をずっと探し求めていたことが、彼との交際を通してようやく分かりました。
じつは彼、女子大の講師もやっているのですが、以前の私ならそのことだけで嫉妬の炎を燃やし、マイナス感情を激しくぶつけていたはずでした。でも不思議なことに今回、そういう気持ちはまるで湧かず、むしろ女子学生たちに人気があるという彼の存在を誇らしく思えるようになったんです。彼は絶対に私を裏切らない。だって本当に知的で心の優しい人だから……。相手への絶対的な信頼感と、そこから来る心の余裕を噛み締めています。