聖観世音菩薩
しょうかんぜおんぼさつ
聖観世音菩薩とは
聖観世音菩薩は、菩薩の仏格にある一尊になります。「聖」を「正」と表記するケースもお寺によってはあります。寺院の御本尊として単体で奉られることもあれば、阿弥陀三尊のうちの一尊である脇侍として奉られることもあります。密教寺院においては、十一面観音、千手観音、如意輪観音、馬頭観音、准胝観音(あるいは不空羂索観音)と聖観音を合わせて、六観音として特に信仰されています。聖観音の一般的な像容としては、1面2臂の菩薩形が取られています。十一面観音や千手観音のように、パッと見てそれだと知れるとは言い難いでしょう。持物(じもつ)として左手に蓮華を持つのが一般的ですが、これも必ずしもそうではないとされています。
サ
主な御利益
あらゆる災難から逃れられる。運気を好転させる。
真言
おん・あろりきゃ・そわか
有名な聖観世音菩薩
浅草寺
東京の一大観光地、浅草にある聖観音を寺院御本尊にしたお寺です。昔は天台宗に属していましたが、今は聖観音宗の宗派となっています。
法隆寺
別名、斑鳩寺とも呼ばれる聖徳太子ゆかりの寺院です。こちらの夢殿中央には、救世観音と呼ばれる国宝の観音菩薩が、秘仏として奉られています。
観世音寺
福岡県太宰府市のお寺です。寺院御本尊も聖観音ですが、こちらで国指定の重要文化財になっている聖観音像は、木造聖観音立像や木造聖観音坐像など複数あります。
峯寺
島根県雲南市の大自然に囲まれた古刹です。平安期の古仏であり秘仏の聖観世音菩薩像は、33年に一度しかご開帳されません。
薬師寺
奈良の薬師寺の東院堂には、白鳳時代の作の国宝聖観世音菩薩像が奉られています。日本屈指のお美しいお姿の観音さまとも言われています。