亡くなった祖母の部屋から聞こえる物音
同居していた祖母が亡くなってからと一週間ほどして、祖母の部屋から物音がするようになりました。父は単身赴任のため、母と私では怖くてドアを開けてみることができません。しかし連日続く上、物音はどんどん大きくなるため、父に来てもらいました。
3人で一斉にドアを開けたときの衝撃は忘れられません。祖母の使っていた椅子や裁縫道具、趣味の大正琴、ゲートボールのクラブなどが空中を飛んで、壁や柱にぶつかっているのです。
「おばあちゃん!」私が大きな声で呼びかけると、物体の移動は止み、後には散乱した部屋が残されました。
神主さんを呼んでお祓いをしてもらいましたが、やはり夜になると物音がし、見に行くと家具や道具が飛んでいます。いくら祖母のお墓や仏壇にお祈りしても、それは止みませんでした。
結局、父の赴任先に私たちもついていくことで転居しようと話がまとまり、祖母と暮らした家は取り壊してしまったのです。同時に祖母の持ち物も、一部を除いて処分してしまいました。
新しい家では、不審なことは何も起きず、祖母の霊が出てきたこともありません。一体あれは何だったのでしょうか?
(福島県郡山市 山本綾さん 24歳 アルバイト)
翠月先生より
典型的なポルターガイスト現象です。ポルターガイストとは「騒々しい霊」という意味で、家人が手を触れないのに家具や家財道具が移動したり、物音を立てたりします。心霊現象の一種とされ、その謎は解明されていません。綾さんのケースでは、亡くなった直後もおばあさんが家に残り、その存在をアピールしたくてポルターガイスト現象を起こしたと見るのが最も適当でしょう。その後、おばあさんの霊は出なかったということですが、長年暮らした家が突然処分され、行き場を失った霊が成仏できたのか、きちんと霊能者に視てもらうべきだったと思われます。