亡くなったあとも感じる義父の存在。成仏できないの……?
亡くなった義父の件でご相談です。結婚を機に義両親と同居し、かれこれ5年になります。1年前に義父が他界したのですが、そこからずっと不思議なことが続いており、成仏できないのかと心配しています。
最初は、お葬式での出来事です。式の最中は甥が記録係となり、写真を撮り続けてくれていました。現像すると100枚以上になったのですが、その多くに義父の姿がハッキリと写っていたのです。みんながワイワイ食事をしている場面、お焼香に列をなしている場面などは、もはやカメラ目線でした。
四十九日でも同様に写真に写り込み、先日の1周忌法要では動画に声が入っていました。
写真だけではなく、義両親の寝室からはしょっちゅう物音が聞こえてきます。義父は帰宅すると腕時計とベルトを外す人だったのですが、「カチャカチャカチャ……」と聞きなれた音がするのです。
もちろん亡くなった頃は、大好きな義父の存在を感じられることに嬉しさを感じていました。しかし、最近では1周忌を終えても変わらぬ存在感に、家族全員不安感を抱くように……。義父は本当に良くできた人で、誰からも愛されていました。遺された家族も毎日仏壇に手を合わせています。それでも成仏できないなんて、あるのでしょうか?もしかしたら、私達の知らない心残りがあったりするのでしょうか?
(新潟県長岡市 桜井綾香さん 39歳 主婦)
春永多恵子(はるながたえこ)先生より
真っ先に浮かんだのは、お義父さんのツヤツヤとした笑顔。頬がピンク色で光っていて、間違いなく成仏していましたよ。写真に関しては、皆が集まってくれたことが嬉しくて楽しんでいたら、うっかり写り込んでしまったと笑っておられました。まだご自宅にいることが多いのは、お義母さんが喜ぶから。1周忌法要で声が入ったのも、お義母さんが声を聞きたいと泣いていたから。
お義母さんは、「まだまだ夫を感じたい、自分が死ぬまではずっとこちらにいてほしい」という本音を、ご家族に隠しているんですよ。お義父さんはその気持ちに応えて、「しばらくこっちにいる許可をもらった」と話しています。お義母さんの気持ちが落ち着いてきたら、自然と物音も減るでしょう。心配することは、何もありません。ただひとつ、綾香さんは手作りパンにハマっているけれど、お供えはお米にしてほしいそうですよ。